パートナーに離婚を迫られている状態や何となく離婚を切り出されそうだなーと感じることもあると思います。
そんな中でも離婚したくない場合には、どのような行動ができるでしょうか?
ここでは離婚したくない人がやってはいけないことや離婚を回避する方法などを解説していきます。
離婚したくない人がやってはいけないこと
離婚したくない人と考える人は「離婚する可能性がある」と感じているから、そう考えるのでしょう。まずは離婚となる原因を作らないことが大切です。
離婚を回避するためにも、まず離婚したくない人がやってはいけないことを知っておきましょう。
仕事をしない
「仕事を辞めた」「リストラにあった」など様々な事情で、無職になってしまう方は少なくありません。
無職になるのは仕方が無いことですが、重要なのはその後の行動です。
失業手当がある期間は収入がありますが、受給期間を過ぎた後は完全に収入がゼロになります。
もし、その状態が続いたらパートナーはあなたに見切りをつけて離婚を決意するでしょう。
パートナーが仕事をしたとしても、やはり働かない相手に対する気持ちは複雑です。
また、二人分を養うとなると精神的・金銭的な負担は大きくなります。
その状態になにも感じない相手なら、なおさら離婚の決意は固くなるはずです。
家事をしない
女性の社会進出に伴い、女性も男性も家事をするのが当たり前になってきました。
しかし、なかにはパートナーに家事を任せきりな方もいます。
疲れたときや忙しいときは家事の手を抜いてしまうのはしょうがないことですが、普段から家事をしないのは考えものです。
とくに女性の場合、「女性が家事をするもの」と考える男性が多く、家事をしない女性に対して否定的な考えを持つ方は少なくありません。
反対も然りです。妻が働いているにも関わらず、夫が家事を一切手伝わない場合、少しずつ不満を募らせて爆発します。
夫婦はお互いに協力しあって暮らしていくものです。離婚を回避するには、どちらかに負担が偏らないように協力し合うことが大切です。
別居をしてしまう
相手から別居の申し出があったとき、離婚しないためには承諾しないことをおすすめします。
なぜなら、別居したい気持ちがある地点ですでに相手は離婚の気持ちが強くなっているからです。
また、別居の期間が5年以上経過すると、法律上では夫婦関係は破綻しているとみなされ、相手が調停もしくは訴訟をした場合、認められるケースが大半です。
まずは別居する前にお互いに話し合ったり、ご自身に非がなかったかを振り返ってみたりと、出来る限りの対策を講じていきましょう。
子供の面倒を一切見ない
子育ては想像している以上に大変なことです。
そのため、子育てに非協力的だった場合、離婚を決意する方は多いと言われています。
また、ご自身では協力しているつもりでも、相手からしたら子育ての楽しい部分だけをやっていると感じる方も少なくありません。
また、仕事をしている事を言い訳に子育てに参加しないのも危険です。
本来子育てとは、母親と父親が協力して行うべきことです。
子育てや仕事で疲れているのは、どちらも同じです。疲れたときこそ、思いやりの気持ちをもって協力しながら子育てをしていきましょう。
また、母親などのメインで家事や育児を担当している人が一切育児放棄をしてしまうことも稀にあります。
その際は、離婚を回避することは難しくなってしまうため必ず育児をしっかりと行うようにしましょう。
お金を浪費してしまう
お金に関する考え方は個々によって異なりますが、生活に支障をきたすほどの浪費は危険です。 場合によっては借金をしてまでお金を使ってしまう方もいることでしょう。 しかし、お金がなければ生活は破綻しますし、借金をすれば様々な場面で苦労してしまいます。 借金先によっては、日に何度も催促の電話がかかってくることでしょう。 その状況は精神的にも辛いものです。ほかにもあなたが家庭を守りパートナーが仕事をしている関係だった場合、パートナーは家族が安心して暮らせるように頑張って稼いでたお金を浪費したあなたを許せないでしょう。 またパートナーが注意したにも関わらず浪費を止めたかった場合、結婚生活が継続し難い重大な事由として離婚調停を申し立てられる可能性があります。
パートナーが離婚したい理由を考える
パートナーから離婚を申し出があったとき、突然のことで慌ててしまうことでしょう。
しかし、そのようなときこそ冷静になることが大切です。
まず可能であれば、考える時間が欲しい旨を伝えてください。
その間にご自身に非がなかったか考えてみましょう。
パートナーが離婚を決意した場合、なにかしらの理由があってのことです。思い当たる節があるなら、改善するために行動することが大切です。離婚したくないと考えるのならば、まず行動しなければ回避はできません。そして、行動するときは感情のまま動くのではなく、あくまで冷静に動くことが重要です。離婚の回避は難しいですが、決して不可能ではありません。
よくある離婚したくない理由
離婚したくないという方はどのような理由で離婚したくないのでしょうか。
自分の離婚にしたくない理由を整理することもとても重要になってきます。
そこでよくある離婚したくない人が思っている理由をご紹介していきます。
パートナーのことがまだ好きだから
離婚したくない理由は人それぞれですが、多くの方がパートナーに対して愛情があるからこそでしょう。
結婚はその人と一緒に生きていくことですから、それだけの覚悟が必要です。
だからこそ簡単に相手に対しての愛情はなくなりませんし、離婚したくないと考えるのが当然です。
相手に何かしらの問題がある場合、問題がなくなれば前と同じ関係に戻れる期待があるからこそ離婚したくない可能性が高いです。
子供と暮らせなくなる可能性があるから
パートナーに対する愛情はなくても、子供と一緒に暮らしたいから離婚したくないと考える方もいます。
一緒に暮らすからこそ、大切な我が子の笑顔や成長を間近で見ることができるのです。
また離婚してしまうと子供にも何かしらの影響を及ぼす可能性は否定できません。
お互いに子供を大切に思っている場合、子供に寂しい想いはさせないと協力することがあります。
その結果、関係を修復するケースも少なくありません。
生活が苦しくなるから
離婚することで、金銭面で不安を感じる方は離婚したくないと考える傾向にあります。
昨今では共働きが普通ですが、やはり二人と一人では収入が大きく変わります。
とくに女性の場合、出産や子育てなどで仕事のブランクが仕事に対する不安は大きいです。
スキルがあれば別ですが、やりたい職種や希望する給料の仕事に就ける保証はありません。
また離婚した際は引越し費用など諸々の出費がありますし、場合によっては慰謝料を支払うこともあるでしょう。
そうなった場合、簡単には安定した生活は送れません。
世間体を気にしているから
離婚をした事実は隠したいと思っていても、家族をはじめ職場には必ず伝わるものです。
昔に比べれば離婚は身近なものになりましたが、人によっては離婚に対して良いイメージを持っていない方少なからず存在します。
周囲から色々言われたり白い目で見られたりするのは辛いものです。
また本人は気にしなくても、周囲が世間体を気にするケースもあります。
そのために一度は離婚を切り出したにも関わらず、一旦冷静になり離婚を取り消す方もいるようです。
離婚を切り出された際の回避方法
相手に離婚を切り出されても、あなたが離婚したくない場合はあらかじめ離婚の回避方法を知り対策しておくことが重要です。
離婚を拒否していれば離婚できないだろうと考えると、いつの間にか離婚せざるを得ない状況になってしまう可能性があります。
また、話し合いだけで問題が解決しなかった場合、離婚調停から離婚裁判へと進みます。 このとき、慌ててしまい冷静な対処ができないと離婚が成立してしまう可能性があります。
離婚の回避方法は段階によって異なります。
段階ごとに、正しい回避方法を知っておきましょう。
まずは「離婚届不受理申出」を申請しておく
まず最初にしておく離婚の回避方法が「離婚届不受理申出」の申請です。
あなたが離婚しないと言っても、パートナーの離婚の決意が固い場合どうにかして離婚しようと画策してくるはずです。
ご夫婦によっては、お互いに署名捺印をした離婚届を所持していることもあるでしょう。
場合によってはあなたの筆跡を真似て署名をし、勝手に判を押して離婚届を提出する方もいるかもしれません。
例えあなたが承諾していない偽装の離婚届であっても、受理されて離婚が成立することがあります。
このような問題を防ぐのが、「離婚届不受理申出」です。
「離婚届不受理申出」を申請しておけば勝手に離婚届が受理されることはありません。
一度提出すれば有効期限は無期限となっていますので、双方の合意がなければ離婚ができなくなります。
離婚届の偽装は重犯罪ですが、役場はお互いの合意の上の離婚届かは調査しません。
また、離婚が成立したとは戸籍に掲載されますが、自発的に虚偽だったと証明しなければ戸籍上の離婚は取り消されず、離婚が無効であることを証明する書類を提出する必要があります。
離婚届への署名押印を拒み続ける
原則として離婚は、双方の署名捺印がある離婚届を提出しなければ成立しません。
離婚したくない場合は相手が離婚届の署名捺印を求めてきても、応じないようにしましょう。
離婚調停の場合:離婚したくない旨を主張し続ける
離婚届への署名捺印を拒み続けて離婚の話が進まない場合、相手は離婚調停の申し立てをする可能性があります。
もし離婚調停になったら、離婚したくない気持ちを伝え続けましょう。
離婚調停と言っても離婚が成立するには、お互いの合意が必要です。
そのため、裁判所からの呼び出しがあっても無視をすれば、それ以上の話し合いは進みません。
しかし、あなたが離婚をしたくないと考えるのであれば、正しい離婚の回避方法とはいえないでしょう。
調停は話し合いの場でもあります。
しっかり調停にでて、離婚したくない旨を伝えてください。
ただし離婚したい相手は様々なことを理由に離婚を求めてくるはずです。
そのとき、決して感情的になって怒鳴ったり相手を避難してはいけません。
その場合、状況を見て「夫婦関係の破綻」とみなされることがあります。あくまで冷静に、相手の言い分に反論することが重要です。
離婚裁判の場合:夫婦関係がやり直せる理由を説明する
離婚調停で離婚が成立せずに回避出来た場合、相手によっては離婚裁判を起こすことがあります。
離婚裁判では法に基づいて離婚の成立・不成立が決まります。
法定の主な離婚原因には不貞行為や非協力的な夫婦生活、そして結婚生活が難しい重大な事由があるなどが挙げられます。
もし離婚裁判まで話が進んだ場合は、あなたには離婚の意思がないことや夫婦生活はやり直せる理由を説明しましょう。
また、説明だけではなく証拠があるよいです。
もし確実性を高めるのであれば、弁護士に依頼するのもひとつの方法です。
専門の弁護士に依頼することで様々なアドバイスを受けられることはもちろん、書面の作成や忙しく出廷が難しいときは代理で裁判所に行ってくれます。
夫婦関係の修復方法
離婚の回避方法には、夫婦関係を修復することも重要です。
相手も理由がなく離婚したいと考えるわけではありません。
例えばちょっとした食い違いなら、双方が歩み寄る努力をすれば解決する問題です。
もし問題を解決できたら、以前よりも良い関係が築けている可能性だってあります。
離婚したいと思わせてしまった原因を解消する
離婚を決意する理由は人によって異なりますが、もっとも多いのが性格の不一致や価値観・生活習慣の違いなどが挙げられます。
些細な理由かも知れませんが、小さいことでも本人にとっては離婚を考えるほど深刻な問題です。
一緒に過ごす時間が多くなるほど、お互いを思いやる気持ちを忘れてしまいます。
まずは離婚したい理由をご自身で考えてみたり、相手に尋ねてみたりしましょう。
原因が分かるのであれば、原因を解消する努力をしてみてください。
コミュニケーションを増やす
共働きをしたり夫が稼いだりと、夫婦によって生活の形は違います。
しかし、結婚生活が長くなるにつれ、日頃のコミュニケーションが疎かになるご夫婦は少なくありません。
そして、コミュニケーションが少ないご夫婦ほど、離婚する率が高いと言われています。
一緒に暮らしているにも関わらず会話がなければ、次第に相手に対して無関心になり関係は冷え切ってしまいます。
コミュニケーションと言っても、毎日長話をする必要はありません。「おかえり」や「お疲れ様」など、相手を気遣う声掛けをするだけで関係は変わってくるはずです。
2人で旅行に出かける
もし離婚をする方向で話が進んでしまっている場合は、旅行に行くのもひとつの方法です。
一緒に過ごす最後の旅行だというつもりで、相手に思いやりを持って接していきましょう。
いつもと違う場所だからこそ、会話が弾んだり楽しく過ごせたりするかもしれません。
旅行先はどこでも構いませんが、二人にとって馴染み深い場所がおすすめです。
例えば、初めて一緒に旅行した場所や新婚旅行と同じ場所はいかがでしょう。
楽しい思い出に花が咲き、当時の気持ちを思い出して離婚の回避に繋がるかも知れません。
家族での食事の回数を増やす
仕事をしていると、どうしても一緒に過ごす時間が少なくなりがちです。
だからこそ、家族が集まる食事の時間は大切にするべきと言えるでしょう。
朝昼晩、毎日一緒に食事をするのは難しいかもしれません。
しかし、意識すれば一緒に食事をする回数を増やすことはできるはずです。
食事をすれば会話のきっかけも見つかりやすいですし、会話をする機会も増えます。
また料理を作ってくれるのが当たり前という意識は捨てましょう。
お互いに仕事をしているのであれば、尚更です。
会話が苦手な方でも「おいしい」「ありがとう」は伝えるようにしてみましょう。
ちょっとした一言ですが、相手にとっては嬉しいものです。
意外とそんな小さな思いやりの積み重ねが離婚の回避に繋がることがあります。
離婚したくない時にオススメな「円満調停」って?
離婚をしたいくないけれど、相手が話し合いに応じてくれないことがあります。
またお互いに感情的になり、話がこじれてしまうケースも少なくありません。
第三者がいることで話がスムーズに進むことがありますが、知人や家族にお願いしにくいときに利用できるのが円満調停です。
円満調停とは離婚調停とは異なり、裁判所が中立の立場になって話し合いの手伝いをしてくれるものです。
話し合いの場も裁判所になりますし、全く関係のない第三者がいることで、お互い冷静に話し合いをしやすくなります。
円満調停の申請方法
円満調停を利用する際は、まず申請をしなければなりません。
申請する際は管轄となる家庭裁判所に調停申立書を提出します。
ただし申し立ては相手の住所地を管轄する家庭裁判所もしくは双方が合意した家庭裁判所となります。
もし一緒に暮らしていない場合は空いての住所を事前に調べておきましょう。
また申し立ての際には夫婦の戸籍謄本と連絡用の郵便切手、費用として収入印紙1,200円分が必要です。
場合によっては追加書類が必要になるケースもあるため、事前に問い合わせしておくとよいでしょう。
万が一離婚してしまう場合に関わるお金について
離婚するとなった場合、どの程度の費用が必要かご存じでしょうか。
円満離婚なら話し合いはスムーズに進むかもしれませんが、状況によっては多くに費用がかかります。
離婚する際に掛かる弁護士費用
離婚問題はご夫婦によっては話し合いが長引き、弁護士を雇うケースは少なくありません。
もし弁護士を雇う場合、気になるのが相場の費用です。
離婚専門の弁護士の場合、相場は地域によって多少の違いはありますが約60万円だと言われています。
内訳は着手金が約30万円他、報酬金や諸々の費用が発生するのが一般的のようです。
しかしこれはあくまで相場であり、依頼内容によっては追加費用が発生することもあります。
財産分与について
離婚に伴い、考えるべき項目として財産があります。
例えば一緒に暮らしていた家や使っていた家財、また共同で貯金していたお金などが挙げられます。
そして、共同の財産を分割することを財産分与といいます。
対象となる財産は夫婦として協力し築き上げた財産で、相続した遺産や結婚前の貯金などは対象外となります。
また財産分与の割合は原則として、50%です。どちらかが専業主婦(主夫)だった場合は30~50%で計算するケースもあるようですが、現在では専業主婦(主夫)でも50%で計算するケースが一般的です。
ただしお互いに思うところがあって50%では納得しなかったり、当事者同士の話し合いで決めようとして問題が複雑になるケースもあります。
その場合は、速やかに弁護士に依頼するとよいでしょう。
また財産分与は基本的に離婚と同時に話し合いが進められますが、離婚成立後2年までは申し立てすることが可能です。
不倫・浮気で離婚する場合の慰謝料について
不倫・浮気で離婚する場合、もっともかかる費用が慰謝料です。
場合によっては数百万の支払いを求められることがあります。
基本的に慰謝料には決まった金額はなく、状況によって変わることが多いです。
例えば夫婦の年齢差が大きかったり不倫・浮気の期間が長かったりするほど、慰謝料は増額する傾向にあります。
ただし、不倫・浮気の原因があなたに落ち度があった場合は、減額される可能性もあるようです。
慰謝料の相場は離婚はせず今後も夫婦として生活する場合は約80万前後、離婚はしないが別居する場合は約150万前後、離婚することになった場合は250万前後とされています。
テレビ等では慰謝料が数千万と報道されることもありますが、芸能人の場合は財産分与も含めた金額であることが多いです。
一般的なご家庭では、相場を目安に算出されるため、そこまで大きな額になることはありません。
また不倫・浮気相手に請求する慰謝料に関しては、不倫・浮気をしていても、夫婦生活がすでに破綻していたり相手が既婚者だと知らずに関係を持っていたりする場合は、慰謝料が支払われないケースもあるようです。
まとめ
離婚を決意するのは容易ですが、実際に離婚するとなると様々な問題がでてきます。
お金や生活、将来、子供がいるなら、さらにご自身の都合だけで簡単に離婚は決意できません。
しかし、それでもパートナーが離婚を申し出た場合、状況は相当深刻なものと捉える必要があります。
だからといって「離婚をしない」の一点張りでは、問題は解決しません。
せっかく愛し合い結ばれたのだからこそ、離婚をしないために様々な努力をすることが大切です。
また努力をしても離婚してしまうことがあるかもしれません。
その場合は少しでも穏便に離婚の手続きをすすめるために、必要な知識を得ておくことをオススメします。
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